東大・本田由紀教授はなぜ炎上、「解説」投稿で批判が再燃した理由

【物議】本田由紀氏の炎上、「解説」でさらに拡大した理由
🌐 ネット・SNS / 図版:タネアカシ編集部

⚡ 30秒でわかるまとめ

  • 東京大学の本田由紀教授が、皇族に関する投稿で「遺伝的要因のおそろしさを感じる」と書き、差別的表現だと批判を浴びた。
  • 5日後に公表した「解説」という釈明文が、謝罪ではなく自己正当化だとしてさらに批判を広げた。
  • 大学は「人権尊重」の周知を表明したものの、具体的な処分には触れておらず、事態は収束していない。

📌 出典:Yahoo!ニュース エキスパート(石渡嶺司氏、2026年9月6日配信)、女性自身、J-CASTニュースほか。

何があったのか

東京大学大学院教育学研究科の本田由紀教授(教育社会学・日本教育学会会長)は、2026年9月1日、三笠宮家の彬子女王と自民党の麻生太郎氏の血縁関係に触れた投稿に対し、X(旧Twitter)で「この人たちを目にするたびに、遺伝的要因のおそろしさを感じる。露出の増加が逆効果になるかもしれない」と返信しました。

この投稿は、血統や出自によって否定的な評価を下す差別的表現ではないかと指摘され、批判が殺到。本田氏は9月1日以降、投稿を削除も訂正もせず、取材にも応じない状態が続きました。

批判から5日後の9月5日、本田氏は2ページに及ぶ長文をこの投稿で公開しました。内容は「遺伝的要因」とは容姿や能力の遺伝を指したのではなく、麻生氏が血縁関係にある皇族を政治的に優遇しているのではないかという懸念を表現したものだったという釈明です。差別や優生学の意図は無いとする一方、文末では「曲解に基づいて非難を行う者は、その責任を問われうる」と、批判した側への警告とも取れる一文で締めくくられていました。

これまでの経緯

  • 2026年8月30日本田氏、英紙テレグラフの見出し(「首相は害虫のように見え始めている」の趣旨)を引用し高市首相を揶揄する投稿をシェア。批判を受ける
  • 2026年9月1日三笠宮家・彬子女王と麻生太郎氏の血縁に触れ「遺伝的要因のおそろしさを感じる」と投稿
  • 2026年9月1〜4日差別的表現だとする批判が拡大。投稿の削除・訂正なし、取材対応もせず沈黙
  • 2026年9月5日「X(旧ツイッター)への投稿に関する解説」と題する釈明文を公表
  • 2026年9月6日炎上対応の専門家や著名人が「解説」の内容自体を批判。東京大学が人権尊重の周知を表明

この5日間の空白と、その後の「解説」というタイトルの選び方こそが、今回の炎上を1回で終わらせず、二段階で拡大させた最大の要因です。

炎上対応を専門とする新田龍氏は、この投稿で3つの問題点を指摘しています。①タイトルが「お詫び」でも「謝罪」でもなく「解説」であること、②元の投稿にはなかった皇室制度への懸念という背景事情を後から持ち出し、意味を再構成したこと、③最後を批判者への警告で締めたこと。誠実な謝罪として受け取られるはずの文章が、かえって「開き直り」と読まれてしまったという指摘です。

賛否が割れているポイント

👍 理解を示す・擁護する主張

  • 本人の説明どおり、批判対象は血縁による政治的優遇(ネポティズム)であり、皇族個人の容姿や能力への言及ではないという読み方
  • 学者への社会的地位の剥奪要求にまで発展するのは行き過ぎで、キャンセルカルチャーには反対すべきという立場
  • 公人である政治家の縁故を批判する自由は、皇族に近い立場の人物にも及ぶべきだという意見

👎 批判・問題視する主張

  • 「遺伝的要因のおそろしさ」という表現自体が血統による否定的評価であり、差別的・優生学的だという指摘
  • 教育社会学者として「生まれによる差別をなくすべき」と訴えてきた本人の立場と矛盾するという批判
  • 「解説」という体裁で謝罪を避け、批判者に警告を発する対応そのものが不誠実だという評価

労働社会学者の常見陽平氏のこの投稿は、辞任や解雇までは求めないという留保をつけたうえで、対応そのものの姿勢を問題視するという、批判の中でも比較的バランスを取った立場です。「辞めろ」の一択ではなく「対応の仕方」を論点に据える見方が一定数広がっていることを示しています。

一方でこの投稿のように、批判そのものが行き過ぎているのではないかという懸念も出ています。発言内容への批判と、地位の剥奪や懲戒を求める動きとは本来別の話ですが、今回は両者が混ざり合って拡大しており、「何を批判しているのか」が見えにくくなっている面もあります。

本田由紀氏の「解説」、あなたの見方は?

なぜここまで伸びたのか

この件が単なる「失言炎上」で終わらなかったのは、最初の投稿より「解説」の方が炎上を拡大させたという珍しい構図があったからです。通常、釈明文は火を消すために出されますが、今回は謝罪の言葉を避け、後から背景事情を積み増し、最後に批判者への警告を添えるという構成が、「反省していない」という印象を裏付ける材料として使われました。

もう一つは、本田氏が8月30日にも高市首相を揶揄する投稿をシェアしたばかりだったという積み重なりの効果です。1週間のうちに2件の物議を醸す投稿が続いたことで、「今回だけの失言」ではなく「一貫した発言傾向」だと受け止める見方が広がり、批判の温度が上がりやすい土壌ができていました。

補足: 「遺伝的要因」という表現が本人の説明どおり政治的縁故批判を意図したものか、差別的な意図を含むものかは、現時点で第三者が断定できる状態にはありません。日本教育学会は倫理委員会での対応を検討中と報じられていますが、2026年9月8日時点で具体的な処分や結論は公表されていません。

まとめ

本田由紀氏の炎上は、最初の投稿そのものより、5日後の「解説」という対応の仕方への批判が上回ったという点が特徴的です。謝罪と釈明の境界線をどこに引くかは、この種の炎上のたびに繰り返される論点であり、今回はその失敗例として長く参照される可能性があります。高市首相をめぐる本田氏の別の投稿の経緯はこちらの記事、ネットで伸びた投稿の考察はネット・SNSカテゴリからどうぞ。

▶ 次に読む 🌐 ネット・SNS 物議ホロライブがDEV_IS統合→3ブランド消滅に賛否 ホロライブがDEV_ISなど地域別ブランドを統合すると発表し、ファンの間で賛否が広がっている。ロゴ刷新や新アプリ『hololive raku』導入も含めた10周年リニューアルの全貌と、反応が割れる理由を整理した。

🔗 あわせて読みたい