中田譲治さんの生成AI画像に賛否、プロフィールの「NO MORE 無断生成AI」との整合性をめぐり議論に
⚡ 30秒でわかるまとめ
- 声優の中田譲治さんが10月31日、自身が声を担当するキャラクター「山の翁」のフィギュア写真をGrokで加工した画像をXに投稿し、批判と擁護が入り混じる議論になっています。
- プロフィールに「NO MORE 無断生成AI」と掲げていたため、「反対の立場と矛盾する」という声が広がった一方、「購入した製品の背景加工で、AIと明記もしている」とする声もあります。
- 本人は匿名の相手と議論する考えはないとの趣旨も示したとされ、11月2日時点で収束は見えていません。
📌 出典:中田譲治さん本人のXの投稿、および投稿への反応(https://x.com/joujinakata123/status/2116350935127687188)ほか。
何があったのか
発端は、10月31日のハロウィンに中田譲治さん(@joujinakata123)が「Azrael or Treat?」の一言とともに投稿した1枚の画像です。画像は、中田さんが声を担当するゲーム『Fate/Grand Order』の「山の翁」のフィギュアを使ったものでした。
投稿は短い英語のひと言だけですが、中田さんのXアイコンには「NO MORE 無断生成AI」の文字が入っていました。このため11月1日になって「声優の声を無断でAIに使うのはやめようと呼びかけている人が、生成AIを使った画像を投稿している」という指摘が広がり、批判の投稿が次々に流れました。
これを受けて中田さんは、「公式で販売されていて購入したフィギュア」を、ハロウィンだったのでGrokで背景だけハロウィン仕様にしたもので、リプ欄にAIで作成した旨も補足している、といった趣旨の説明を投稿したとされます。あわせて「匿名の方と議論をする気はありません」とも書いたと伝えられています。なお、この説明の投稿は、編集部が確認した時点では埋め込みを取得できませんでした。「消したようだ」という声もXでは出ていますが、削除されたのかどうかは確認できていないため、ここでは断定しません。
これまでの経緯
- 10月31日中田さんが山の翁のフィギュアを使ったハロウィン画像を投稿。背景にGrokを使い、リプ欄でAI生成を補足したとされる
- 11月1日「NO MORE 無断生成AI」を掲げながらAIを使ったことへの批判が拡大。FGOのガチャを引くのをやめると表明するファンの投稿も出る
- 11月1日中田さんが、購入したフィギュアの背景をGrokで加工したものだと説明。一方で匿名の相手と議論する考えはないとも述べたとされる
- 11月2日説明の投稿が見えなくなったとの指摘や、まとめサイトでの拡散が続く。本人からの新たな発信は確認できず
賛否が割れているポイント
編集部が確認した範囲では、反応の数は批判側が大きく上回っています。擁護側は目立つ投稿が少ないものの、論点そのものは複数あり、立場は「全面批判」「規約内の個人利用」「AI以前に権利の話」の3つほどに分かれます。
上の投稿は、画像の中身を整理したうえで「①意図して製品を生成AIに読み込ませた、②Grokによる背景のAI生成はOK、という認識が浮かび上がった」と指摘し、「声の権利侵害に立ち上がった人だけに残念」と結んでいます。批判の中でも、人格攻撃ではなく論点を整理する形のものが多くの共感を集めているようです。
一方で、擁護の立場からは「購入したフィギュアに背景を付けただけ。Xの規約でも許されているGrokを使い、AIとも明記している」という声が出ています。上の投稿はさらに、一部のリプライに「首を出せ」といった一線を越える誹謗中傷が含まれていると指摘しており、議論が過熱している様子もうかがえます。
👍 擁護・理解を示す主張
- 購入したフィギュアの写真に背景を足しただけで、AIで作ったことも明記している
- 「NO MORE 無断生成AI」が問うのは「無断」の利用であり、規約に沿った利用はその対象外ではないか
- 行き過ぎた攻撃や誹謗中傷は、立場に関係なく問題だ
👎 批判・疑問の主張
- 反対を掲げながら生成AIを使うのは、掲げた立場と矛盾する
- Grokのような生成AIの多くは、他のクリエイターの作品を学習しており、背景であっても「無断」の問題と無関係とは言えない
- フィギュアや原作の権利者(版権元・デザイナー)の意向を踏まえるべきだ
FGOのファンからは、同じ立場を取るために「声だけが守られればいいという姿勢に抗議する」として、中田さんが声を担当するキャラクターのガチャを引くのをやめるという投稿も出ています。ただし、これはあくまで個人の意思表明であり、ここから全体の動きを読み取ることはできません。
フィギュアの背景をGrokで加工した投稿、あなたはどう思いますか?
なぜここまで伸びたのか
最大の理由は、「NO MORE 無断生成AI」が声優を中心とする業界で、声の無断利用への抗議として広く使われてきた合言葉だったことです。その旗印を掲げた当事者自身の投稿だったため、「反対している側が使った」という構図が一目で伝わり、反射的に拡散しやすかったと考えられます。
加えて、今回は論点がきれいに噛み合っていません。批判側の多くは「学習元が不明なAIを使うこと自体」を問題にしているのに対し、擁護側は「自分で買った製品に、規約の範囲で背景を足した」ことを問題ないとしており、前提となる「無断」の範囲が人によって違います。これは編集部の見方ですが、その食い違いが、短い投稿でも長い議論に発展した理由だと思います。
まとめ
中田譲治さんの投稿をめぐっては、反対の旗を掲げた人が生成AIを使ったことへの批判が大きく、規約内の個人利用だとする擁護が少数ながら存在する、という構図です。「無断生成AI」の線引きがどこにあるかという、業界でも答えの定まっていない問いが、一人の人気声優の投稿を通して改めて表に出た形です。
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