電気代の卸電力価格が2026年下期に前年比4割高へ、市場連動型プランは要警戒
⚡ 30秒でわかるまとめ
- 国際エネルギー機関(IEA)は、日本の卸電力価格が2026年下期(7〜12月)に前年同期比で約4割高くなると推計しました。
- 原因は中東情勢の緊迫によるLNG(液化天然ガス)価格の上昇。すでに2026年4〜6月期の時点で、日本とEUの卸電力スポット価格は前年比3割超上がっています。
- 直撃するのは「市場連動型プラン」の契約者。単価が30分ごとに市場価格へ連動するため、値上がり分がほぼそのまま電気代に跳ね返ります。
📌 出典:日本経済新聞(日本の卸電力価格4割高に、IEAが26年下期推計)、 国際エネルギー機関(IEA)「Electricity Mid-Year Update 2026」ほか。
何があったのか
IEAが公表した最新のレポートで、日本の卸電力市場の平均価格が2026年下期に1メガワット時あたり約105ドル、前年同期比でおよそ4割高くなるとの見通しが示されました。日本経済新聞はこれを「企業・家計にも影響」と報じています。
背景にあるのは中東情勢の緊迫による液化天然ガス(LNG)の調達コスト上昇です。日本は火力発電の燃料の多くをLNGに頼っており、燃料費が上がれば、その分は卸電力価格として跳ね返ります。すでに2026年4〜6月期の実績でも、日本とEUの卸電力スポット価格は前年同期比で3割を超える上昇を記録しました。
これまでの経緯
- 2026年2月28日ホルムズ海峡で緊張が高まり、原油・LNGの輸送に混乱が生じ始める(既報の通り)
- 2026年3月〜LNG価格の上昇が、複数地域で卸電力価格の押し上げとして波及
- 2026年4〜6月期日本・EUの卸電力スポット価格が前年同期比3割超上昇
- 2026年8月IEA「Electricity Mid-Year Update 2026」が、26年下期は前年比4割高との推計を公表
賛否が割れているポイント
👍 市場連動型プランを容認する主張
- 市場価格が下がる時間帯には、固定単価より安くなる場面もある
- 固定単価プランも、将来の値上がりリスクをあらかじめ単価に織り込んでいる
- 在宅時間や電力使用の時間帯をずらせる家庭には有利に働く
👎 批判的な主張
- 中東情勢の展開を一般家庭が予測してリスク管理するのは現実的でない
- 単価が30分単位で変わる仕組みは分かりづらく、値上がりに気づきにくい
- 在宅時間が長い高齢世帯ほど、需給が逼迫する時間帯を避けにくく打撃が大きい
今回の推計を受けて、電気代のプランを見直したいと思いますか?
なぜここまで伸びたのか
この話が刺さっているのは、「自分がどちらの契約か知らない」という不安があるからです。市場連動型プランは新電力を中心に広がりましたが、契約時に「市場価格に連動する」という説明を意識して覚えている人は多くありません。値上げのニュースを見ても、自分ごとかどうかがまず分からない。
もう一つは、ガソリンに続いて電気代にも、同じ中東情勢が波及しているという構造です。ホルムズ海峡の混乱で原油の調達コストが上がったのと同じ震源地から、今度はLNG経由で電気代にも火が回っている。「別々のニュース」に見えていたものが、実は一本の線でつながっていたと気づいたとき、読者の「なぜ」が動きます。
まとめ
電気代の値上げというと、これまでは再エネ賦課金や補助金の縮小が話題の中心でした。今回はそれとは別に、卸電力市場そのものが中東情勢で押し上げられているという新しい要因です。まず自分の契約が市場連動型かどうかを確認し、検針票の単価が動いているかをチェックすることから始められます。
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