平熱36.5度の根拠、1957年の調査データが基準だった

【実は】「平熱36.5度」の根拠は1957年の調査だった
💡 答え合わせ / 図版:タネアカシ編集部

⚡ 結論だけ先に

  • 「平熱は36.5度」という基準は、1957年に行われたある体温調査の数字がもとになっている
  • 実際の調査結果の平均は36.89度で、36.5度ぴったりが平均というわけではない
  • 個人差が大きく、テルモ体温研究所も測定条件によって数字は変わるとしている

体温を測って「36.5度が平熱」と聞いたことがある人は多いが、この数字の出どころを知っている人は少ない。知恵袋などでも「本当は何度が平熱なのか」という質問が繰り返し立てられている。実は、多くの人が漠然と信じているこの基準には、60年以上前に行われた特定の調査結果がもとになっている。

はじめに: この記事はテルモ体温研究所などが公開している研究データ・解説をもとにした一般的な説明です。発熱の判断や体調不安があるときは自己判断せず、医療機関にご相談ください。

まず結論、36.5度の元になった調査

「平熱は36.5度」という目安のもとになっているのは、1957年(昭和32年)に田坂定孝らが行った体温調査だとされる。東京都内の健康とみなされる10〜50代の男女3,094人を対象に、わきの下(腋窩)で水銀体温計を使い、30分間測定するという厳密な条件で実施された。この調査で得られた平均は36.89度(±0.34度)で、36.6〜37.2度の範囲に全体の約68%が収まったとされている。

🔍 よくある思い込みと、実際のところ

思い込み体温計で36.5度より低ければ低体温、高ければ発熱気味と判断できる
実際「36.5度」は1957年の調査の平均値(36.89度)をもとに広まった目安の一つで、実際の平均はそれよりやや高く、個人差も大きい

根拠: テルモ体温研究所「知っておきたい体温の話」、田坂定孝ほか(1957年)の体温調査

36.5度という一点の数字より、自分の平常時の体温との差が大事だった。

なぜ「36.5度」だけが独り歩きしたのか

1957年の調査結果は36.89度という数字だったにもかかわらず、世の中には「36.5度」という覚えやすい数字だけが目安として広まった。加えて、当時の測定は水銀体温計でわきの下を30分かけて行う厳密な方法だったが、現在主流の体温計は数十秒〜数分で測定が終わる予測式が中心で、測定条件そのものが異なる。テルモ体温研究所も、平熱は年齢や測定部位、測定のタイミングによって変わるとしており、「何度が正常か」を一つの数字で決めることはできないとしている。

条件別、体温の目安の分かれ目

⚖ 測定条件でここまで数字は変わる

ケース結論根拠
1957年の調査(腋窩・30分測定)平均36.89度田坂定孝ほかの体温調査
現在の一般的な体温計(予測式・数十秒)測定条件が違い単純比較できないテルモ体温研究所の解説
個人の平熱36.0〜37.0度程度まで差があるテルモ体温研究所の解説

見るところ: 「36.5度」という一点の数字ではなく、自分自身の平常時の体温との差を見る

自分の平熱を知るための測り方

📝 このとおりに測ればいい

  • STEP 1同じ条件で複数回測る起床後など決まった時間帯に、同じ場所(わきの下など)で数日測る
  • STEP 2平均を出す数回分の平均値を「自分の平熱」の目安にする
  • STEP 3体調不良時と比較する平常時との差が体調変化のサインになる。「37.5度」のような一律の基準に固執せず、自分の平熱との差を見る

相談先: 発熱や体調不安が続くときは、自己判断せず医療機関を受診してください

自分の平熱、知っていますか?

よくある質問

平熱36.5度という基準はどこから来たのですか?

1957年に田坂定孝らが東京都内の健康な10〜50代男女3,094人を対象に行った体温調査がもとになっています。平均は36.89度で、36.5度という数字は調査結果を丸めた目安として広まったとみられます。

自分の体温が36.5度より低い・高いのは異常ですか?

平熱には個人差があるため、36.5度という一点の数字だけで判断はできません。テルモ体温研究所によると、平熱は年齢や測定部位、測定時間帯によっても変わります。

昔の体温計と今の体温計で測り方は違いますか?

1957年の調査は水銀体温計でわきの下を30分測定する方法でしたが、現在主流の体温計は数十秒〜数分で測定が終わる予測式のため、単純に数字を比較することはできません。

まとめ

「平熱は36.5度」という常識は、1957年の調査データが独り歩きしたものであり、実際の平均は36.89度、しかも個人差が大きいというのが実際のところだった。大事なのは基準の数字ではなく、自分自身の平常時の体温を知っておくことである。発熱かどうかの判断に迷ったときは、数字だけで自己判断せず医療機関に相談したい。

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📌 出典:テルモ体温研究所「知っておきたい体温の話」(terumo-taion.jp)、田坂定孝ほか(1957年)の体温調査ほか。 本記事は一般的な情報提供であり、個別の健康状態の診断・治療の代わりにはなりません。体調に不安がある場合は医療機関にご相談ください。

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