自転車で2台並んで走る「並進」、道路交通法では違反になるのか

【道路交通法19条】自転車の並走は違反なのか
💡 答え合わせ / 図版:タネアカシ編集部

⚡ 結論だけ先に

  • 自転車の並進(2台並んで走ること)は原則違反。根拠は道路交通法19条
  • ただし「並進可」の道路標識がある区間に限り、普通自転車は2台まで並進できる(道路交通法63条の5)。
  • 標識がある区間でも3台以上の並進は常に違反。違反は罰則の対象になりうる。

友達や家族と自転車で並んで走ったら赤切符になる、いや大丈夫、といった話がSNSやQ&Aサイトで繰り返し議論されている。実際には「場所による」というのが正確な答えで、その条件を知らないまま走っている人は多い。

はじめに: この記事は道路交通法にもとづく一般的な説明です。標識の設置状況は道路ごとに異なり、実際の規制は道路管理者・警察の判断によります。通行に迷う場合は最寄りの警察署の交通課にご確認ください。

まず答え:並進は原則違反、例外は標識のある区間だけ

道路交通法19条は「車両は、他の車両を追い越そうとする場合を除き、他の車両と並進してはならない」という趣旨の規定を置き、軽車両である自転車の並進を原則として禁止している。

そのうえで道路交通法63条の5が例外を定める。「普通自転車は、道路標識等により並進することができることとされている道路においては、他の普通自転車と並進することができる」というものだ。つまり「並進可」の標識がある区間に限り、普通自転車2台までの並進が認められる。標識のない一般的な道路では、この例外は適用されない。

🔍 よくある思い込みと、実際のところ

思い込み自転車はそもそも2台並んで走ってはいけない
実際原則は禁止(道路交通法19条)だが、「並進可」の道路標識がある区間に限り、普通自転車2台までは並進が認められる(63条の5)
思い込み自転車専用の通行帯があれば並んで走ってもいい
実際通行帯の有無と並進の可否は別の話。並進が認められるのは、あくまで「並進可」の標識がある区間だけ

根拠: 道路交通法19条・63条の5(自転車の並進に関する規定)。

「2台まで」であって「2台なら」ではない。標識のない道では、そもそも並ぶこと自体が違反になる。

なぜ答えがバラつくのか

理由は主に3つある。1つ目は、地域による標識設置の差。「並進可」の標識がある道路は自治体・公安委員会ごとに異なるため、自分の地元での体験談がそのまま全国共通のルールだと誤解されやすい。

2つ目は、自転車専用通行帯やレーンとの混同。車道に自転車の走行スペースが確保されていることと、並んで走ってよいことは別の規定にもとづく話だ。

3つ目は、実際に取り締まりを受けた経験がある人が少なく、「並んで走っても大丈夫だった」という体験談がネットに多く流れていること。違反していても指導にとどまるケースが多いため、「違反ではない」という誤解につながりやすい。

判断の分かれ目

⚖ どちらになるかの分かれ目

ケース結論根拠
「並進可」の標識がある区間で2台合法道路交通法63条の5
標識のない一般道路で2台違反道路交通法19条
標識のある区間でも3台以上違反63条の5(3台以上は適用対象外)
車道の左端を1列(縦列)で走る場合合法(並進にあたらない)道路交通法18条・63条の4等の通行方法規定

見るところ: まず「標識があるかどうか」、そのうえで「2台までか」の2段階で判断する。

実際にどう走ればいいか

📝 このとおりに動けばいい

  • STEP 1並んで走りたい道に「並進可」の標識があるか確認する自転車が2台並んで描かれた青地の標識が目印。
  • STEP 2標識がなければ縦一列(前後)で走る会話したい場合は、走行中に無理に並ぶのではなく、安全な場所で一時停止する。
  • STEP 3子どもと一緒に走るときも同じルール歩道を通行できる例外要件(年齢や道路状況による特則)は別の規定なので、並進のルールと混同しない。

相談先: 最寄りの警察署の交通課、都道府県警察の交通総務課。標識の有無に迷う場合は道路管理者(市区町村・都道府県)にも確認できる。

自転車で並んで走ったことがある?

よくある質問

「並進可」の標識はどんな形ですか?

自転車が2台並んで描かれた青地の道路標識で、並進が認められる道路区間の始点や、区間内の必要な地点に設置されます。この標識がある区間に限り、普通自転車は2台まで並んで走ることができます。

標識がない道でも、一瞬だけ並んで話すのは違反になりますか?

道路交通法上は「並進」にあたる行為として扱われ得るため、標識のない区間では時間の長さにかかわらず違反となり得ます。安全のためにも、話をしたいときは一時停止するのが無難です。

違反した場合の罰則はありますか?

道路交通法の罰則規定により、2万円以下の罰金または科料の対象とされています。ただし実際の取り締まりは、危険性の程度や状況に応じて指導が中心になることが多いとされています。

まとめ

自転車の並進は、「絶対禁止」でも「自由」でもなく、標識がある区間だけ2台まで認められるという条件付きのルールだ。専用通行帯の有無や、地域ごとの標識設置状況と混同しないことが、答えのブレを解消する近道になる。

迷ったときの動き方はシンプルで、標識が見当たらなければ縦一列に戻ること。それだけで違反のリスクは避けられる。

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📌 出典:道路交通法19条・63条の5(e-Gov法令検索、laws.e-gov.go.jp)、警視庁「自転車の交通ルール」ほか。 規制は道路や地域によって異なることがあります。最新の内容は最寄りの警察署でご確認ください。 本記事は一般的な情報提供であり、個別の法律相談にはあたりません。

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