横断歩道の音響信号、メロディが「通りゃんせ」と「故郷の空」だけの理由
⚡ 結論だけ先に
- 音の鳴る信号は「通りゃんせ」系のメロディ式と「ピヨピヨ・カッコー」の擬音式の2系統しかない
- 1975年の警視庁通達で、乱立していたメロディが2種類ずつに統一されたことが根拠
- 2003年に警察庁が擬音式への統一方針を示し、メロディ式は全国で約277基まで減っている
「昔は横断歩道で"通りゃんせ"のメロディを聞いた記憶があるのに、最近は"ピヨピヨ"としか聞こえない」という声はSNSや知恵袋でたびたび話題になる。記憶違いではない。音の鳴る信号には決まった2つの系統があり、しかも近年は片方が急速に姿を消している。
まず結論、音響信号は2系統しかない
横断歩道の音の鳴る信号機には、メロディ式と擬音式の2系統があり、それぞれ2種類ずつに統一されている。メロディ式は「通りゃんせ」と「故郷の空」、擬音式は「ピヨピヨ」と「カッコー」だ。これは偶然そろったのではなく、1975年に警視庁が音響信号の統一を通達したことが根拠になっている。それ以前は名古屋で1960年に初めて設置されて以降、「赤とんぼ」「お猿のかごや」など地域ごとに20種類以上のメロディが乱立していた時期があった。
🔍 よくある思い込みと、実際のところ
根拠: 警察庁Webサイト「音響信号機に関するQ&A」、2003年11月8日付の異種鳴き交わし方式に関する警察庁指針
「通りゃんせ」が減ったのは記憶違いではない。全国でいま約277基しか残っていない。
なぜ種類がバラバラだった過去があるのか
1960年に名古屋市内で音の鳴る信号機が初めて設置されて以降、視覚障害者の通行支援という目的は同じでも、設置する自治体や業者ごとに好みのメロディを選んでいた時期があった。ところがメロディが土地ごとに違うと、旅行や出張で訪れた視覚障害者が音を聞き分けにくいという課題が出てきた。そこで1975年、警視庁は音響式信号機のメロディを「通りゃんせ」「故郷の空」の2種と、擬音式「ピヨピヨ」「カッコー」の2種に統一する通達を出し、全国共通の音として整理された。
判断の分かれ目
⚖ メロディ式が残る・擬音式に変わるの分かれ目
| ケース | 結論 | 根拠 |
|---|---|---|
| 古くからある単路の横断歩道(交差点でない場所) | メロディ式が残りやすい | 交差方向の音の切り替えが不要で、更新の優先度が低い |
| 交差点の横断歩道 | 擬音式に切り替わりやすい | 2003年指針の「異種鳴き交わし方式」は方向を音で伝える必要があり、擬音式向き |
| 新規設置・信号機の更新時 | 擬音式で設置 | 警察庁の指針に沿って擬音式が標準になっている |
| 視覚障害者団体からの存続要望がある地点 | メロディ式が残る例もある | 地域の合意や利用者の希望により例外的に維持される場合がある |
見るところ: 「交差点かどうか」と「更新のタイミング」で決まりやすい
実際にどう聞き分ければいいか
📝 このとおりに聞き分ければいい
- STEP 1メロディが流れているか確認する「通りゃんせ」か「故郷の空」が聞こえたら、その信号はメロディ式で、方向による音の使い分けはない
- STEP 2「ピヨピヨ」「カッコー」が聞こえたら方向を意識する擬音式は交差する2方向に別の音を割り当てている場合が多く、自分が渡る方向の音を選んで進む
- STEP 3音が左右で交互に聞こえたら「異種鳴き交わし方式」ここが山場。横断歩道の両端から違う音が交互に鳴っており、音を目印に直進すると渡り切りやすい
参考: 音響信号の運用は都道府県警察が管轄している。設置や音量に関する要望は最寄りの警察署の交通課へ
音の鳴る信号、「通りゃんせ」のメロディを聞いたことがある?
よくある質問
音響信号のメロディはなぜ「通りゃんせ」と「故郷の空」の2種類しかないのですか?
1975年に警視庁からメロディを2種類に統一する通達が出されたためです。以前は「赤とんぼ」など20種類以上ありましたが、地域ごとにバラバラだと聞き分けが難しく、混乱を防ぐために絞られました。
最近「通りゃんせ」を聞かなくなったのはなぜですか?
2003年に警察庁が、横断歩道の両端から異なる音を交互に鳴らして方向を伝える「異種鳴き交わし方式」を指針として示し、この方式に適した擬音式(ピヨピヨ・カッコー)への切り替えが進んだためです。
「ピヨピヨ」と「カッコー」の音にはどんな意味がありますか?
横断歩道の南北方向か東西方向かを音で区別する役割があります。片方の方向に「ピヨピヨ」、直交するもう片方に「カッコー」を割り当て、視覚障害者が渡る方向を音で判断できるようにしています。
まとめ
音の鳴る信号のメロディが「通りゃんせ」と「故郷の空」の2種類しかないのは、1975年の統一通達がいまも生きているからだった。そして最近その数が減っているのは、方向を音で伝える「異種鳴き交わし方式」への切り替えが進んでいるためで、廃止ではなく方式の世代交代にあたる。次に横断歩道で音を聞いたら、どちらの方式か少し意識してみてほしい。
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📌 出典:警察庁Webサイト「音響信号機に関するQ&A」(npa.go.jp)、日本視覚障害者団体連合「音響式信号機」解説(nichimou.org)ほか。 設置状況・運用方式は地域や更新時期によって異なります。最新情報は各都道府県警察の公表資料をご確認ください。
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