AIアントニオ猪木がG1 CLIMAX36に登場、天山広吉の引退へ贈った言葉と分かれた反応
⚡ 30秒でわかるまとめ
- 8月15日、新日本プロレスの両国国技館大会で「AIアントニオ猪木」が館内ビジョンに登場し、「元気ですかー!」と呼びかけて引退する天山広吉をねぎらいました。
- 正体は2月に発表された「アンドロイド猪木」プロジェクトの生成AI音声。「私こそ元祖A・I」というダジャレも交えたことで、感動の声と違和感の声が同時に広がっています。
- 賛否の対立点は演出の巧拙ではなく、「本人の同意を得られない故人をAIで動かしてよいのか」という一段深いところにあります。
📌 出典:スポーツ報知「アントニオ猪木さん『AI』で新日本プロレス両国国技館大会に"登場"」(記事)、まるスポ「両国国技館に『AIアントニオ猪木』降臨」(記事)、AVITA株式会社「アンドロイド猪木プロジェクト立ち上げ」発表(プレスリリース)、ITmedia NEWS「『死後にデジタルで再現していい?』約6割が反対」(記事)ほか。本文中の解説・論点整理は当サイトが独自に執筆しています。
何があったのか
2026年8月15日、東京・両国国技館で開催された新日本プロレス55周年記念大会「G1 CLIMAX 36」で、故アントニオ猪木さんをAI技術で再現した「AIアントニオ猪木」が館内ビジョンに映し出されました。音声は「元気ですかー!元気があれば新日本のG1にも来れる!」と呼びかけ、この日引退を迎えた"猛牛"天山広吉さん(55)に「よく頑張ったな、ご苦労さん」とねぎらいの言葉を送りました。
演出の中では「私こそ元祖A・I」というダジャレも披露され、会場からはどよめきが起きたと報じられています。天山さんはこの日、長年のタッグパートナーだった小島聡さんを相手に9分22秒、ラリアットに沈んで引退。試合後には因縁のあった飯塚高史さんと握手を交わす場面もあり、大会全体が節目のムードに包まれる中での「登場」でした。
これまでの経緯
- 2022年10月1日アントニオ猪木さんが心不全のため79歳で死去
- 2026年2月19日権利を管理する猪木元気工場、AVITA、SMBCバリュークリエーションの3社が「アンドロイド猪木」プロジェクトの立ち上げを発表。アンドロイド研究者・石黒浩氏率いるAVITAの技術で、ホログラム映像と生成AI音声を連動させる
- 2026年2月20日猪木さんの誕生日にあわせ「猪木ロイド」が初お披露目。「私こそ元祖A・I」のダジャレで話題に
- 2026年8月15日両国国技館「G1 CLIMAX 36」で、AIアントニオ猪木が天山広吉の引退セレモニーに"登場"。ネットで賛否が広がる
- 2027年2月20日(目標)猪木さんの誕生日にプロジェクトの完成を目指すと発表されている
🕐 「アンドロイド猪木」プロジェクトの流れ
- 2022年10月猪木さん死去心不全のため79歳で逝去。
- 2026年2月プロジェクト発表・初お披露目AVITA・SMBC・猪木元気工場の3社が発表し、同日に「猪木ロイド」が公開される。
- 2026年8月15日G1 CLIMAX 36に"登場"両国国技館で天山広吉の引退へ言葉を贈り、SNSで賛否が拡散。
- 2027年2月(目標)完成予定猪木さんの誕生日にあわせ、より自然な対話を目指すとされる。
図の見方: 各社の発表内容をもとに当編集部が整理した時系列です。
みんなの反応
👍 好意的な反応
- 「元気ですかー」という猪木さんの持ちギャグをそのままの声で聞けたこと自体が感動的という声
- 「AIとはいえ心にぶっ刺さった」など、猪木さんの存在の大きさをあらためて実感できたという反応
- ダジャレを交えたユーモアの演出に、"猪木さんらしさ"が継承されていると評価する声
👎 違和感を示す反応
- 「AIの使い方で一番やったらダメなやつ」など、本人の同意を確認できない演出そのものへの拒否感
- 「顔が変わっていて違和感がある」といった、映像の完成度そのものに対する指摘
- 興行の目玉として消費することへの抵抗感、遺族・関係者の意向がどこまで反映されているか見えないという懸念
AIによる「猪木ロイド」の演出、あなたはどう感じましたか?
なぜここまで伸びたのか
この話題が広がった一番の理由は、「引退」というもう一つの節目に、AI猪木が重ねられた構図にあります。天山広吉さんの引退セレモニーという"泣ける場面"に、生前の猪木さんの声とギャグが挿入されたことで、感動と違和感という本来別々の感情が同じ瞬間に呼び起こされました。感情が動くところにSNSの反応は集まりやすく、それが賛否両論のまま拡散を後押ししています。
もう一つは、「故人をAIで再現すること」自体が、猪木さん個人の話にとどまらない社会的な論点だからです。国内では2020年に実施された調査で、自分の死後に行動履歴などをもとにAI・CGで再現されることに約6割が反対と答えたという結果があります(design studio Whatever調べ、日米15歳以上1030人が対象)。今回の件は、その抽象的な議論に「猪木さん」という具体的で愛された顔が重なったことで、一気に自分ごととして語られやすくなったといえます。
📊 「死後にAI・CGで再現されること」への賛否
(design studio Whatever調べ、2020年1〜2月・日米15歳以上1030人対象のWebアンケート)
図の見方: アントニオ猪木さんの事例を対象にした調査ではなく、「故人のAI再現」全般についての一般的な意識調査です。参考値としてご覧ください。
まとめ
AIアントニオ猪木への賛否は、演出の出来ではなく「故人をどこまでAIに委ねてよいか」という問いそのものへの反応です。プロジェクトは2027年2月の完成を目指しており、猪木さんが今後どんな場面で"登場"するたびに、この議論はそのつど蒸し返されることになりそうです。
天山広吉さんの引退セレモニーそのものについては闘魂ビンタはなぜ感動を呼ぶ、天山引退式の一発の意味もあわせてご覧ください。ほかの格闘技・スポーツの話題はスポーツカテゴリからどうぞ。
▶ 次に読む
⚽ スポーツ
物議阪神・藤川采配になぜ批判、モレッタ起用の是非
藤川采配への批判が強まっているのは、8月14日の巨人戦で8回にモレッタが同点弾を許し、9回の代打・伏見寅威も三振に倒れて逆転負けしたためです。7月以降も似た継投で敗れた例があり、賛否が割れています。


