音楽で鳥肌・涙が出る現象「フリッソン」の正体|起きる人と起きない人の差

【雑学】音楽で鳥肌が立つ「フリッソン」の正体
🧠 人間の不思議 / 図版:タネアカシ編集部

⚡ 30秒でわかるまとめ

  • 音楽を聴いて鳥肌が立つ・涙ぐむ現象は「フリッソン」と呼ばれる。
  • 研究によって幅はあるが、人口の55〜86%が経験するとされる。
  • 「鳥肌」と「涙」は別の自律神経系の反応で、起きる仕組みが違う。

好きな曲の"あの一瞬"で、背筋がゾクッとしたり、思わず涙ぐんだり——この現象には「フリッソン」という名前があり、科学的に調べられています。

フリッソンとは何か

フリッソン(frisson)とは、音楽や芸術、映像などに触れたときに起こる一瞬の強い身体反応を指す言葉です。研究によって数値に幅はありますが、人口のおよそ55〜86%がこの経験をすると報告されています。

📊 フリッソンを経験する人の割合

下限ある研究の報告
55%
上限別の研究の報告
86%

図の見方: フリッソンの発生率は調査方法によって幅があり、当編集部が主要な研究で報告された数値の範囲を整理したものです。

「鳥肌」と「涙」は別の反応

音楽研究では、フリッソンには「鳥肌型」と「涙型」の2種類があるとされます。鳥肌型は皮膚の感覚や覚醒度が高まる交感神経の反応で、涙型は呼吸がゆっくりになる副交感神経寄りの反応だと報告されています。

⚖ 鳥肌型と涙型の違い

鳥肌型

  • 交感神経が優位
  • 皮膚の感覚(鳥肌)が強まる
  • 覚醒度が上がる

涙型

  • 副交感神経寄り
  • 呼吸がゆっくりになる
  • 心拍のパターンが異なる

図の見方: 音楽聴取時の生理反応を比較した研究の報告内容をもとに、当編集部が整理した図です。

鳥肌が立つ人と涙ぐむ人は、同じ曲を聴いていても、体の中で起きていることが違う。

なぜ起きる人と起きない人がいるのか

個人差の大きさも研究テーマの一つです。性格特性のひとつである「開放性(新しい経験や芸術への感受性の高さ)」が、フリッソンの起きやすさと関係していると考えられています。ある研究では参加者の43.1%が音楽による鳥肌反応を報告したとされています。

📊 音楽による鳥肌反応の報告割合

43.1% ある研究(Sumpf et al., 2015)で音楽による鳥肌反応を報告した参加者の割合

図の見方: 参考にした研究ごとに調査方法や対象者が異なるため、数値はあくまで一例です。

音楽を聴いて鳥肌が立ったり涙ぐんだりしたことはありますか?

フリッソンが起きやすい瞬間

ここからは当編集部の解釈です。研究や体験談を踏まえると、フリッソンは「予想外の転調」「音量やテンポの急な変化」「歌手の声が裏返る瞬間」など、音楽の"予測"が裏切られる場面で起きやすいと考えられています。

🏷 フリッソンが起きやすいとされる瞬間

予想外の転調急なダイナミクスの変化声が裏返る瞬間長い沈黙のあとの一音ハーモニーが重なる瞬間

図の見方: 音楽心理学の研究や体験談で挙げられることが多いきっかけを、当編集部が整理したものであり、必ず起きることを保証するものではありません。

よくある質問

フリッソンとは何ですか?

音楽や芸術に触れたときに起こる、鳥肌や涙ぐみといった一瞬の強い身体反応のことです。研究によって幅はありますが、人口のおよそ55〜86%が経験するとされています。

鳥肌が立つのと涙が出るのは同じ現象ですか?

どちらもフリッソンの一種ですが、鳥肌は交感神経が優位になる反応、涙は副交感神経寄りで呼吸がゆっくりになる反応とされ、体の中では別の仕組みが働いていると報告されています。

フリッソンが起きやすい人の特徴はありますか?

性格特性の一つである「開放性」(新しい経験や芸術への感受性の高さ)が高い人ほど、フリッソンを経験しやすい傾向があると考えられています。

まとめ

鳥肌や涙は「気のせい」ではなく、研究で名前がつけられた自律神経の反応です。次に音楽でゾクッとしたときは、自分の体がどちらのタイプの反応をしているか観察してみるのも面白いかもしれません。

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📌 出典:音楽知覚認知に関する国内外の学術研究(J-STAGE掲載論文)、Sumpf et al. (2015) ほか音楽心理学研究。

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