給料の手渡しは違法なのか、労働基準法24条が示す答え
⚡ 結論だけ先に
- 給料の手渡しは違法ではありません。労働基準法24条が定める「通貨払いの原則」そのものです。
- むしろ銀行振込のほうが「例外」です。労働基準法施行規則7条の2により、労働者本人の同意があって初めて認められます。
- ただし勝手な天引きや、本人以外への支払いは、手渡しかどうかに関係なく別問題として原則禁止です。
知恵袋などでは「給料が手渡しなのは怪しい」「振込じゃないと違法では」という質問が繰り返し立ちます。しかし労働基準法をひもとくと、実態は逆です。手渡しこそが法律の原則であり、当たり前のように使われている銀行振込のほうが、法律上は「例外」の扱いなのです。
まず答え:給料の手渡しは労基法24条の「原則」そのもの
労働基準法24条は賃金の支払いについて「通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」と定めています(通貨払いの原則)。現金を直接渡す「手渡し」は、まさにこの条文が想定する支払い方法そのものであり、違法どころか法律の原則に忠実な支払い方です。
🔍 よくある思い込みと、実際のところ
根拠: 労働基準法24条、労働基準法施行規則7条の2
「手渡し」は違法の合図ではなく、法律が定めた原則そのものです。
なぜ「手渡し=怪しい」という誤解が広まったのか
実際には多くの企業が銀行振込を採用しているため、「振込が標準・原則」という体感が広まっています。しかし銀行振込は、労働者への直接払いという原則を守りながら支払いを効率化するために認められた例外的な方法にすぎません。手渡しそのものではなく、天引き・遅配・一部未払いなど「手渡しの現場で起きがちな別のトラブル」が、「手渡し=怪しい」というイメージに結びついていると考えられます。
手渡しの何が合法で、何が違法か
⚖ どちらになるかの分かれ目
| ケース | 結論 | 根拠 |
|---|---|---|
| 毎月決まった日に、全額を現金で本人に手渡し | 合法(原則どおり) | 労働基準法24条 |
| 本人の同意を得て銀行振込にする | 合法(例外として許容) | 労働基準法施行規則7条の2 |
| 給料の一部を会社が勝手に天引きして渡す | 原則違法 | 労働基準法24条(全額払いの原則) |
| 本人ではなく家族や上司が代わりに受け取る | 原則違法 | 労働基準法24条(直接払いの原則) |
見るところ: 「通貨・直接・全額」の3つが守られているかどうかです。
手渡しの給料で不安を感じたときの動き方
📝 このとおりに動けばいい
- STEP 1給与明細をもらっているか確認する支払い方法に関わらず、賃金台帳の調製と明細の交付は会社の義務です。
- STEP 2天引きの内訳を確認する所得税・住民税・社会保険料以外の勝手な控除がないか見ます。
- STEP 3それでも不安なら相談する労働基準監督署の総合労働相談コーナーに相談します。
相談先: 労働基準監督署の総合労働相談コーナー(全国共通・無料)
🎥 関連動画:賃金の支払いルールを学ぶ
出典:厚生労働省 / Ministry of Health, Labour and Welfare/YouTube。サムネイルをクリックすると再生します。
あなたの給料の受け取り方は?
よくある質問
給料の手渡しは違法ですか?
違法ではありません。労働基準法24条が定める「通貨で、直接労働者に、全額を支払う」という原則そのものです。むしろ銀行振込のほうが、労働基準法施行規則7条の2に基づく例外的な方法で、労働者本人の同意が必要です。
手渡しの給料でも税金や社会保険料は引かれますか?
はい。支払い方法が手渡しであっても、所得税の源泉徴収や社会保険料の控除義務は変わりません。会社は賃金台帳を作成し、給与明細を交付する義務があります。
給与明細をもらえない場合はどうすればいいですか?
給与明細の交付が無い状態が続く場合は、まず会社に確認し、それでも改善されなければ労働基準監督署の総合労働相談コーナーに相談してください。
まとめ
給料の手渡しは、労働基準法24条が定める支払いの原則そのものであり、違法ではありません。不安に感じるべきは支払い方法ではなく、天引きの中身や給与明細の有無です。心配な点があれば、まず契約書と給与明細を確認してください。
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📌 出典:e-Gov法令検索「労働基準法」第24条、 e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」第7条の2、 愛知県雇用労働相談センター(厚生労働省)「賃金支払いの5原則」ほか。 制度の解釈は改正で変わることがあります。最新の内容は各機関の公表資料をご確認ください。 本記事は一般的な情報提供であり、個別の法律相談にはあたりません。
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