iPad(第5世代)はなぜ火災事故が起きても無償修理すらないのか

【警告】iPad第5世代で火災事故、A1823にリコールなし
📱 ガジェット / 図版:タネアカシ編集部

⚡ 30秒でわかるまとめ

  • 2017年発売のiPad(第5世代)で、充電中に発火する事故が2件確認され、消費者庁が8月28日に注意喚起しました。
  • 対象はWi-Fi + Cellularモデル(型番A1823)。原因は焼損が激しく特定できていません。
  • Appleはリコールを行っておらず、修理・バッテリー交換サービスもすでに終了済みです。見分け方と、いまできる対策を紹介します。

📌 出典:消費者庁「消費生活用製品の重大製品事故」公表資料(2026年8月28日)ほか各社報道。

何があったのか

消費者庁は2026年8月28日、Appleが2017年に発売した「iPad(第5世代)」で火災に至る事故が2件確認されたと公表しました。2件はいずれも2025年に発生(1月22日と8月11日)し、充電中に内蔵のリチウムポリマー電池が異常発熱し、発煙・焼損したというものです。

対象になったのはWi-Fi + Cellularモデル(型番A1823)。焼損が激しく、異常発熱の原因そのものは特定できていません。iPad(第5世代)は2017年3月発売の9.7インチモデルで、Wi-Fiのみのモデルは型番A1822です。

気になるのはその後の対応です。Appleはこの2件についてリコールを行っていません。iPad(第5世代)は昨年、発売から7年以上が経過したとして、修理サービスやバッテリー交換、部品供給を終了する「オブソリート製品」に追加されています。つまり、火災の恐れが公表された一方で、公式に直す手段がすでに無いという状態です。

これまでの経緯

  • 2017年3月iPad(第5世代)発売。Wi-FiモデルはA1822、Wi-Fi + CellularモデルはA1823
  • 2025年1月22日充電中の発火事故が1件発生(消費者庁への報告分)
  • 2025年8月11日同型モデルで2件目の充電中発火事故が発生
  • 2026年8月28日消費者庁が事故2件を公表し注意喚起。Appleのリコールは無し

みんなの反応、二つの見方

👍 「古い機種だから仕方ない」という見方

  • 発売から9年が経過した機種であり、リチウムイオン系電池の経年劣化はどの製品でも避けられない
  • 部品供給や修理体制をいつまでも維持し続けるのは企業として現実的ではない
  • 事故件数は2件にとどまり、出荷台数全体からすれば極めて低い確率という見方もできる

👎 「火災の恐れがあるならリコールすべき」という見方

  • 発火は使用者の過失によるものではなく、製品自体の経年劣化に起因する可能性が高い
  • 消費者庁が注意喚起するレベルの事故が起きているのに、無償修理や回収の手段が無いのは不十分という指摘
  • 「オブソリート製品だから対応しない」という整理が、安全性の問題と製品寿命の問題を混同しているという批判

iPad第5世代の火災、あなたはどう見る?

手元のiPadが対象か確認する方法

モデル番号は2つの方法で確認できます。ひとつは本体背面の下部に刻印された型番を直接見る方法。もうひとつは「設定」→「一般」→「情報」→「モデル番号」をタップする方法です。今回の事故報告はA1823(Wi-Fi + Cellular)でしたが、A1822(Wi-Fiのみ)も同じ世代・同じ年数の電池を積んでいるため、「対象外だから安心」とは言い切れません。

消費者庁やメーカーの発表では、こうしたケースで「使用をやめる」「人がいない時間・就寝中の充電を避ける」が最も確実な対策として案内されるのが一般的です。iPad(第5世代)のように修理・バッテリー交換の手段が公式に無い機種では、特に有効な自衛策になります。

なぜ「オブソリート製品」だと直せないのか

Appleは製品を発売終了からの経過年数で「ビンテージ」「オブソリート」に分類し、供給停止から7年以上が経つとオブソリート製品としてハードウェア修理サービスや部品提供を打ち切ります。iPad(第5世代)はこの基準に該当し、正規の修理ルートが存在しません。Apple Watch Series 8がソフトウェア更新の対象から外れた件と同じく、「古い製品を使い続けるリスク」が年々表面化しやすくなっているという共通点があります。

補足: 発火の原因はメーカー側でも特定できていません。本記事は消費者庁の公表情報にもとづくもので、個々の使用状況による発熱リスクを断定するものではありません。異常な発熱・膨張・異臭がある場合は、使用を中止し充電もやめてください。

まとめ

iPad(第5世代)の火災事故は、「古い製品の安全性」と「メーカーのサポート打ち切り」がぶつかったケースです。事故件数自体は多くありませんが、直す手段が無いまま注意喚起だけが出たという状況は、長く使われるガジェット全般に共通する課題を映しています。心当たりのある機種を持っている人は、まず型番を確認しておくのが安全です。

古い機種のサポート終了についてはApple Watch Series 8 サポート終了、4年打ち切りの理由でも取り上げています。ほかはガジェットカテゴリからどうぞ。

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