薄口醤油は塩分が高い、色の薄さと逆転する理由
⚡ 30秒でわかるまとめ
- 薄口醤油は濃口より食塩相当量が高い、文部科学省の食品成分表による数値。
- 色や香りを控えめにするため、仕込みの段階であえて塩を多く使うのが理由。
- 減塩を意識するなら、色ではなくパッケージの食塩相当量表示を見るのが確実。
「色が薄いから、薄口醤油の方が塩分も控えめだろう」——そう思って選んでいる人は少なくないはずです。しかし文部科学省の食品成分データベースを見ると、実際には薄口の方が食塩相当量は高いという数値が出ています。
成分表が示す実際の数値
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」によると、こいくちしょうゆの食塩相当量は100gあたり14.5g(ナトリウム5,700mg)であるのに対し、うすくちしょうゆは16.0g(ナトリウム6,300mg)となっています。
🔍 「色が薄い=塩分が低い」という思い込み
ここが分かれ目: 色の濃さは発酵の進み具合を示すもので、塩分量とは別の要素です。
📊 食塩相当量の比較(100gあたり)
出典: 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の数値をもとに当編集部が作図。バーの長さは16.0gを100%とした相対比較です。
数値は資料によって多少の幅があります。日本醤油協会の一般的な解説ではやや異なる目安が示される場合もありますが、いずれの資料でも「薄口の方が塩分が高い」という方向性は共通しています。
なぜ色が薄いのに塩分が高いのか
業界団体である日本醤油協会の解説によると、うすくちしょうゆは仕込みの段階で、こいくちより約1割多い塩水を使用します。これにより発酵や着色に関わる酵素・微生物の働きを穏やかに抑え、色と香りを控えめに仕上げているのです。
🧪 薄口醤油が「淡い色」になる仕組み
- STEP 1色と香りを抑えたい素材の色を活かす料理に使いやすい醤油を作る狙い。
- STEP 2仕込みの塩分濃度を上げる塩を多めに使うことで、発酵の進みを穏やかにする。
- STEP 3結果として塩分が増える色と香りは淡くなる一方、食塩相当量はこいくちより高くなる。
図の見方: 日本醤油協会の解説をもとに、当編集部が一般的な仕組みとして整理した概念図です。
色が薄いのは「減塩」だからではなく、発酵を抑えたいから。
濃口と薄口、使われ方の違い
日本醤油協会によると、国内出荷量に占める割合はこいくちが約84%、うすくちが約13%とされ、こいくちが圧倒的に主流です。うすくちは関西を中心に、素材の色を活かしたい煮物や吸い物などで使われる傾向があります。
📈 国内出荷量に占める割合
出典: 日本醤油協会の解説にもとづく目安です。残りは再仕込み・たまり等その他の種類。
減塩を意識する場合、色の濃さで判断するのではなく、パッケージに表示された「食塩相当量」を確認するのが確実です。同じ「醤油」というくくりでも、種類によって塩分の設計思想が異なることを知っておくと、日々の調味料選びの見え方が変わります。
薄口醤油の方が塩分が低いと思っていましたか?
よくある質問
薄口醤油は本当に濃口より塩分が高いのですか?
文部科学省の食品成分表(八訂増補2023年版)によると、こいくちしょうゆの食塩相当量は100gあたり14.5g、うすくちしょうゆは16.0gで、薄口の方が高い数値です。色の薄さと塩分量は比例していません。
なぜ色が薄いのに塩分が高くなるのですか?
うすくちしょうゆは発酵や着色を抑えるため、仕込みの段階で濃口より多くの塩を使います。色と香りを控えめにする代わりに、塩分は増える設計になっているためです。
減塩したいときはどちらを選べばいいですか?
色の濃さではなく、パッケージの食塩相当量の表示を確認するのが確実です。持病などで塩分制限がある場合は、医師や管理栄養士の指示に従ってください。
まとめ
薄口醤油の色が淡いのは、減塩のためではなく、発酵と着色をあえて抑えているからです。その結果として、食塩相当量は濃口より高くなる場合があります。
次に醤油を選ぶときは、色の濃淡ではなく、パッケージの食塩相当量の表示に目を向けてみてください。
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📌 出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(fooddb.mext.go.jp)、日本醤油協会(soysauce.or.jp)ほか。
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